最近の新機種解析スピードが・・・

このコラムを読んでいただいている皆さんはパチンコ派でしょうか?それともスロット派ですか?業務上この小論報を書いている私は本来であるならば両方とも実践していなければならない立場にあるのですが、実はプライベート面では完全にスロット派であります。前回の小論報で書いたように、プライベート面ではパチンコで勝ったという記憶はほとんど無いぐらいです。今回はそんなスロット派の私が最近感じている事を書きたいと思います。それは『最近の新機種解析スピードは速すぎるのでは?』ということです。

パチンコ、スロット共に新機種というものはファンからすれば実践するまでは非常にワクワクするものであります。そしてパチスロファンであるならば、昔は『どんなリーチ目があるんだろう?』『 DDT/ リプレイ外しの手順は?』といったものを探すことを目的としていました。最近の機種で言うならば『ストック放出の G 数は?』『設定別で小役確立に差異はあるのか?』『演出は?』といったところでしょうか。私はそんな新機種のワクワク感が最近薄れてきていると強く感じております。

一昔前のパチスロ雑誌は 2 雑誌にほぼ限られておりました。しかし最近は、その大手出版 2 社も月 1 回発売が月 2 回発売へと変わり、人気機種の特集号なんかもランダムで販売されております。大手以外の出版社からも数多くの雑誌が発売され、雑誌自体も近年のパチスロ人気を繁栄してか多種多様のスタイルへと変わってきております。これだけの雑誌が販売されている現状を考え内容を熟読すると、各雑誌のポイントの一つに『最新機種の解析スピード』が非常に大きなファクターを占めている気がしてきます。この現状を踏まえると、私自身の考えとしてはあまりにも早く新機種の解析結果を掲載するのはいかがなものかと感じてしまいます。私共の会社は雑誌販売をしていないのでのんきにもこの様な内容のコラムを書けているのでしょうが・・・。読者の多くが『解析の速さを求めている事』や『他社が掲載しているのに自分達の雑誌だけが掲載していない事』は確かに売り上げに大きく響くことも十分に理解できます。ただ、私は新機種を打つ時の楽しみの一つとして、実際に自分が考えている推測(古くはリーチ目、最近だと天井・・・などなど)が当たっているかどうかもファンが長い間新機種を打ち続ける一つの要因だと考えています。販売から 1 〜 2 ヶ月後に雑誌等によって徐々に解析が進み解析結果と自分の推測が当たっていたかがスロットを面白くしていた要因の 1 つなのではないでしょうか。パチスロにおいて最大の販売台数を誇った『北斗の拳』も販売当初は液晶の画面の違いによってバトルボーナスが継続するか否かの推測が数多く取り上げられた事は皆さんの記憶に新しいと思います。発売から約 1 年経過した今では既に解析が完了しておりますが、未だに雑誌には様々な推測 ( ラオウの膝がガクガクしている… etc) が飛び交っております。この打ち手の興味を引く(推測させる)ゲーム性が大ヒットに繋がった要因の 1 つである事はまず間違いないでしょう。

機種自体のゲーム性がその機種の寿命をもたせる一番のポイントである事は言うまでもありませんが、私としては願わくは今後の新機種についての解析結果を少しでも遅らせる事で新台の寿命も伸ばせるのではないかと考えております。確かに昔に比べ新機種が出るスピードは速くなってきており、ファンが十分に打ち込まないうちに次の新機種が出てしまうことも懸念の 1 つに挙げられますが、新基準機( 5 号機)が 1 件も検定を通過していない現在、 4.5 号機の各メーカーにおける新機種ラインナップも徐々に減ってきている現状もあります。このことからも、これから出てくる新機種は各メーカーが他社の販売時期をにらみながら少しずつ出してくる為、以前よりは新機種の発表サイクルが遅くなる事が推測されます(逆にお上からの通達で各メーカーが保持している 4.5 号機を 3 月までに販売しなければならないなんていう噂もありますが・・・)。今後はメーカーだけではなく業界全体で如何に新機種の寿命(稼動)を少しでも長く保たせるかがポイントとなるのではないでしょうか。とまぁ、こんな事を偉そうに書いておきながら私はいそいそと時間を作っては新機種を横目にとっくに解析の終了している『北斗の拳』を打ちに行っているんですけどね・・・。やっぱりスロットの寿命の長さはゲーム性が一番な様な気が・・・



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